2010年12月17日金曜日

Ibanez AH-20 その後 後編(配線変更、交換)

AH-20、後編は配線関係変更の話です。










今回試してみたかった事が二つありました。
1、 ピックガードに穴を増設せずに、1 ボリューム1トーンから2ボリューム1トーンへの変更。
2、 ベルデン8412ケーブルをバラしてギター内部の配線材として使用する。

まずは1から、
新たに穴を開けないという事で、今回は2連ポットを使用してみました。


下がフロント用ボリューム、上がマスタートーンです。

しかし、2ボリュームに改造してはみたものの、普段は1ボリュームのギターで慣れているため、
片方をマスターボリュームにしてしまいフロントボリュームは、あまり使っていませんでした。


そこで、シングルコイルのサウンドが欲しくなった事もあり、
フロントボリュームに使用していたポットをフロントピックアップのコイルタップに使う事にしました。

普通コイルタップはミニスイッチやスイッチポットを使用して行う事が多いですが、
ポットを回してコイルタップする配線が可能です。
一つのピックアップに対して一つのポットが必要です)
セイモア ダンカンのサイトにも載っていますので参考にしてみてください。



















続いて、8412ケーブルの使用ですが、
バラバラにしたので当然そのままの8412サウンドでは無いのですが、
ほのかに8412風味を感じさせると言うか…

クリーンも歪みも力強く、アコースティック感が少し増す、と言うのが私の印象です。
かなり使える、と言うか結構おすすめです。


その後、他のギターも1本、8412に交換してみましたが、そちらも好印象でした、

*ただ、AH-20の場合、ブリッジアース(弦アース)のワイヤーには向きませんでした、
AH-20のオリジナルは、単線のワイヤーです、
ここも8412変えてみましたが、あまり良くありませんでした。
クロスワイヤーも試しましたが、結局オリジナルのワイヤーが1番良かったです。



単線ワイヤーが見えるかな?

もう1本の方は全て8412ですが特に問題を感じません、
ブリッジアースを8412にすると音に張りが出る感じになります、
ギターや機材との相性や、求める音によって評価が分かれる所です。



こういった機材選びは「絶対これ!」と言い切れないところが、難しく、面白い所でもあります。


と、1年かかってあれこれ少しずつやった訳ですが、取りあえず納得出来る所に落ち着きました。
演奏技術と調整術が進歩している事もあるのですが、
昔と比べてかなり使えるギターになったので、これからも現役でバリバリ頑張って貰おうと思います。

ろくに弾けなっかた頃から20年以上経って、今また現役でそのギターが使える事は、
とても感慨深いです、このギターを選んだ高校生の頃の自分を誉めてあげたいです(笑。

写真は昨年の紹介の時に貼り忘れた、ネックジョイントプレートに書いてあるホールズワースのサインです。











生徒さんでこのギター弾いてみたい方は言ってくださいね。








JSロックギタースクール

Ibanez AH-20 その後 前編(ピックアップ交換)

以前紹介しましたIbanezのAH-20。

もう1年以上前なんですね、その後に色々手を加えました。


まずピックアップですが、
取りあえずディマジオのPAFproFREDのセット(ジョー・サトリアーニ!)が余っていたので、それぞれフロントとリアに交換してみました。どちらもオールマイティな良いピックアップです。


これがなかなか相性が良く、そのまま使うことにしました。
ちなみに通常PAFproのポールピースは黒なのですが、
このピックアップは楽器店の特注品らしく銀色です。

取り付け方向が上下逆なのは、コイルタップとの兼ね合いのためです。

リアはPAFproや、同じく余っていたダンカンのカスタム、ビルローレンスL-500等も試して見ましたがFREDが一番良い感じでした。




ブリッジの固定は変わらずですが、音がタイトになりすぎてしまったのでスポンジミュートはやめました。


前回よりカメラが良くなったので、お箸ストッパーが前回より鮮明に写ってますね(笑。













さて、生徒さんからの質問もありましたのでブリッジ駒の交換の件について書いておきますと…

通常10.8ミリの規格でつくられたブリッジに10.5ミリ用の駒をつけても駒の間に隙間が出来るだけで10.5ミリ規格の弦間に「狭くする」事は出来ません。

このギターの場合ですが、オリジナルの状態で10.5ミリの規格のブリッジに10.8ミリの駒がひしめき合うように付いていて、
無理に幅を広げている状態でした(駒が収まれば広げる事は出来るわけです)
そのため1弦はネックの端ギリギリになってしまい、フレットが大きい事もあり、気を付けて弾かないと弦落ちしてしまう状態でしたので、10.5ミリの駒に交換したわけです。


10.5ミリの駒へ変更しても、駒と駒の間に隙間が無いのがわかるかな?










長くなるので後編へ続きます!


JSロックギタースクール

2010年7月22日木曜日

ロック式ブリッジのファインチューナー

熱帯夜です、寝付きが悪いので久しぶりに更新します。

生徒さんが持ってくるロック式ブリッジのギターのファインチューナーは、
たいがい、











…こんな感じにデコボコになちゃってますが、ここまでバラバラになると、各弦のバランスが悪くなります。
注意して実験してみるとわかりますが、ファインチューナーの高さで音色やタッチが変化します。
これは、以前所有していたギターのデットポイント解消の相談をしていた、リペアマンの方との会話で気づきました。

そこで私流ですが、ロック式ブリッジのチューニングの流れを記しておきたいと思います。

1 まず、ヘッド側のロックを解除します。

2 ここで、いきなりペグを回してしまう方も多いですが、先にファインチューナーを揃えます。
写真だと、やや斜めって見えちゃってます(*_*)写真の腕は全然上達しません(-_-;)
*画像検索ですごくヒットしているようなので、撮り直しました(笑。

ネジの半分くらいを目安にすれば良いですが、この時の高さで結構音が変化しますので、
好みの高さを探して見てください。

3 高さを揃えたら、ペグを回してチューニングします。
この段階でなるべく正確にやりましょう!
後でファインチューナで合わせる事を前提にしてルーズにチューニングしてしまうと、
補正時にファインチューナーがデコボコになりやすいです。

4 ペグでのチューニングが終わったら、ヘッド側のロックをします、
この時に出来るだけチューニングしていた状態と同じ状態でロックします。
極端にギターを傾けたりしますと、ブリッジの重みでチューニングが変化した状態で
ロックされてしまいます。

5 ロックした後は、ファインチューナーでズレを補正しますが、
すぐにやらず少し弾いてからにしましょう、
小さいズレならこれで元に戻る事が多々あります。

6 弾いても、戻らない弦は修正します。
この時に多少のデコボコや全体の上下は、あまり気にすることはありません、
ファインチューナーの高さによる音色変化は、ロック前の方が顕著です。

でも、あまりにデコボコが酷い状態なら「1からやりなお~し」です(笑。
慣れればスムーズに出来るようになりますよ。

うまく出来れば、このくらいの補正ですみます、ほとんどいじらずに済む時もありますよ!

ロック式は他のブリッジと比べて手間は多いですが、狂いにくいので最初にしっかりやればその後チューニングする回数は少なくてすみます。




では、おやすみなさい。


JSロックギタースクール